RECRUITMENT
ENTRY
SCROLL
2020年入社(2022年2月掲載)

飯田支社 藤 はな

長野県茅野市出身

「つまずいても大丈夫」な
社会になればいい。

「つまずいても大丈夫」な社会になればいい。

  • Q1

    信濃毎日新聞を
    志望した動機は?
    入社してやって
    みたかったことは?

     大学を卒業後、法律事務所の事務員として1年半働きました。病気で働けなくなって生活保護を受けながら借金を返す人、奨学金が積み重なり破産せざるを得なくなった人など、いろんな事情を抱える人と接しました。また、冬に橋の下で寝ているホームレスの横を通って出勤することがあり、「こんな社会でいいのかな」という気持ちが募りました。そんな疑問や葛藤をエネルギーに変え、人や社会に働き掛けるのが記者の仕事だと思い、目指しました。信毎はローカルな声を起点に、「しょうがない」で終わりそうなことを「おかしいのかも」と立ち止まらせてくれる記事が多い点に魅力を感じました。

  • Q2

    実際に
    入社してみての
    印象は?

     入社前は社会面や政治面に目が行きがちでしたが、地域面も独自ダネにあふれた力の入ったページだと知りました。読者の「暮らしている地域のことを知りたい」という思いに応えることを大きな柱としているからだと思います。地域面は地域の読者とつながれるページでもあり、「知らなかった」「面白かった」などリアクションがあるとうれしいです。また、日によって不規則で長時間働くことがあるのは、予想はしていましたが苦労しています。新聞は人々に情報を与える一つのインフラで、昼も夜も世の中で起きていることを注視して、それをよくかみ砕いて発信するため、働き方には時間に縛られない柔軟さがありますが、厳しさもあります。時には準備してきたことが空振りに終わることもありますが、じっくりと時間をかけて内容の濃い発信をすることもできます。

  • Q3

    現在の
    仕事の内容は?

     犯罪や火事といった事件や事故、裁判を担当しています。火災や事故現場に駆け付けて被害や原因を取材し伝えます。その傍ら、自分が多くの人に知ってほしいと思ったこともどんどん記事にしています。例えば、地元の高校がラグビーの全国大会に出場した時には、地域でラグビーが盛んな理由を調べたり、ラグビー部の発足秘話を聞こうと高齢の元部員を東京まで訪ねたりして記事にしました。
     また、県内で初めて、不要な食材をコンビニに持ち寄る「フードドライブ」が始まったことを取材した時、主催グループから新型コロナ禍で公的な貸付金を利用する困窮家庭が増えている―と教わり、後日ルポルタージュにしました。1つの取材でも掘り下げられることはないかアンテナを張り、形にならない時はとりあえず先輩や所属長に相談しています。

  • Q4

    信毎に入って
    良かったと
    実感するのは
    どんなとき?

     例えば災害、医療、平和など関心のある大きなテーマに取り組むチャンスが多く、その分、成長機会があることです。入社して間もなく、所属していた長野本社の部署で、東日本大震災から10年がたつのに合わせて長野市周辺に住む人に思いを尋ねる5回の連載を組みました。私は震災を機に東京から移住した女性を取材し、記事を読んだ友人や家族からは「震災を身近に考えられた」というメッセージをもらいました。最初は漠然と「書かねば」と手を挙げましたが、先輩や所属長に指導をしてもらいながら形にすることができ、自分が生活の中で大切にしたいテーマを地域に絡めて追える環境があると感じました。

  • Q5

    自分が仕事を通じて
    成長したと思う点は?
    その理由やきっかけは?

     人前で意見や質問するのがとても苦手だったのですが、考えを周囲に伝えられるようになってきました。取材をするうちに分からないことをそのままにしない癖が付き、「どう思いますか」と問い掛ける一方で、自分はどうだろうと考えるようになりました。

  • Q6

    いちばん思い出に
    残っている出来事は?

     2021年9月、噴火災害から7年に合わせて御嶽山に登り、家族や友人の慰霊登山に来た人たちを山頂で取材しました。夫を亡くした女性、一緒に登っていた同僚を亡くした男性が、故人への思いや噴火の記憶を話してくれました。聞いているうちに涙があふれ、他人の自分がどう踏み込んだらいいのか分からなくなり、他社の記者とのやりとりをひたすらメモしていました。「多くの人に伝える責任がある」と分かっていても、難しさを感じました。辛い気持ちを押して言葉を紡いでくれる人に全力で向き合い、何を伝えられるかを諦めずに考え続けたいと思います。

  • Q7

    将来、目指している
    目標は?
    そのために努力して
    いることは?

     仕事だけにとらわれず、時々自分の願いや実現したいことを整理するようにしています。まずは自分と身近な人を幸せにしたいので、健康に気を付け、働く上で不安や疑問を感じたら先輩や同期に相談するようにしています。
     仕事を通して「つまずいても大丈夫」な社会になればいいと思っています。視野を広げようと、社外の人と意見交換する機会を持ち、手話を習い始めました(手話通訳の方を取材したことがきっかけ!)。

  • Q8

    長野県で生活する
    魅力は何?
    好きな季節や場所は
    ありますか?

     今仕事をしている飯田下伊那地域では、地元の社会人や小学生など「普通の人」がつくる歌舞伎や人形浄瑠璃、獅子舞などの伝統芸能が盛んです。取材で鑑賞できるのは得をした気分で、休みの日に観に行くこともあります。取材や転勤で地域ごと特色のある人や文化に入り込んで触れられるのは魅力です。
     地元の諏訪湖、八ケ岳の風景が大好きです。帰省したときに景色を見てるだけで心が落ち着きます。

  • Q9

    休日の過ごし方、
    リフレッシュの方法は?

     ちょっと遠くまで出かけて美味しい物を食べたり、社会人バスケサークルで汗を流したりしています。中型バイクの免許を取ったので広大な長野を走り回りたいです。

  • Q10

    仕事をする上で
    大切にしている
    言葉、人生訓、
    モットーなどは?

     「人に頼る」です。何でも自分でやってしまおうとして空回りしがちなので…。人に頼れば相手も自分に頼りやすくなり、相談や会話の中から観点が広がって深みのある記事にもつながると思います。

1日の生活例

9:00
出社。新聞チェック、アポ取り
10:00
裁判傍聴
13:00
移住した夫婦が経営する菓子店の新商品を取材、執筆
17:00
火事発生、現場へ。消防や警察、付近の住民に取材し出稿
19:00
デスクからの問い合わせに対応、記事の最終確認
20:00
帰宅。録画したドラマを見たり、読書したり
23:00
就寝

他の先輩たちを見る