Mainichi
Shimbun
私たちの住むまちの旬な話題、国内各地のさまざまな出来事、激動する世界情勢。信毎は日々の暮らしと密接につながるニュース、生活に役立つ情報を毎日ご家庭に届けています。1873(明治6)年の創刊以来、公正で迅速な報道はもとより、紙面作りや多彩なイベントを通じた読者との双方向性を大切にしながら地域の産業や文化の振興に努めてきました。地域の方々に親しまれ、信頼される長野県民の主読紙として、人と時代をつなぐ仕事に取り組んでいます。
新聞の使命は自由で公正な言論と、正確な情報を速やかに読者に届けることです。創刊以来、信濃毎日新聞は報道、解説、論評等あらゆる面で実績を積み重ねてきました。
編集局には、社員のほぼ半数の約220人が所属しています。政治、経済、文化、スポーツ、事件・事故など日々のニュースを取材、分析し記事にするのが「記者職」の仕事。信毎の長い歴史を支えてきたのが、県内を中心にきめ細かく構築された取材網です。長野、松本両本社をはじめ、長野県内各地や東京などの支社・支局を拠点に、身近なニュースや話題を取材し、地域の課題を掘り下げています。最新のニュース、旬の話題はデジタルニュースとしていち早く発信。Webオリジナルの記事を手掛ける記者や、ニュースの現場に駆けつけて撮影する写真記者(カメラマン)もいます。
記者には内勤の仕事もあります。最新のシステムを使い、紙面を編集するのが整理記者です。集まったニュースの価値を判断し、見出しをつけ、レイアウトして紙面を完成させます。信毎の記者が書いた記事に加え、通信社から配信される国内外のニュースの価値を判断するのも大きな仕事です。締め切り間際にニュースが飛び込んでくることもあり、経験や知識、洞察力が求められます。
近年は、学校現場などに出向き、教育に新聞を取り入れる活動にも積極的に取り組んでいます。小中学生や高校生らと一緒に紙面を作る読者参加による紙面づくりにも力を入れています。
紙もデジタルも-。そんな言葉を旗印にデジタル分野に力を入れています。ニュースサイト「信濃毎日新聞デジタル」は2021年12月にスタートしました。長野県に暮らす人、長野県ファンの人らに愛されるサービスを目指しています。
紙面イメージをそのまま読めるビューアーは、すべての地域面を掲載。画面が狭いスマホでも横書きテキストで読むことができるなど高機能です。ウェブサイトは重要なニュースを速報するほか、マンガや山岳関連記事といったオリジナルコンテンツを配信。紙面より早く掲載する記事も少なくありません。
デジタルの取り組みは、コンテンツをつくる編集局、サイトづくりやアクセス分析をするメディア局、営業を受け持つ販売局、マーケティングを担当するマーケティング局の連携が重要。情報システム局のメディアエンジニアが技術的にバックアップしています。局を超えたコミュニケーションを促進して、歴史が長い新聞社の「進化」を目指しています。
また、将来を見据えて編集、メディア、情報システムの3局横断の「統合編集勉強会」が2022年に発足。紙面とデジタルの編集を効率化しつつ、力を高める方向性を探っています。
変化が速いデジタル分野。信州の地から役立つ情報を発信し続けるメディアであり続けたいと考えます。
「ビジネス職」はマーケティング、販売、事業の各局に分かれ、信毎の収入を支えています。
マーケティング局は、信毎という媒体が持つ発信力を生かし、新聞広告を通して企業の販売促進やイベントの集客などにつながるような営業活動をするのが主な仕事です。広告には、企業や商品をアピールする広告のほか、自分たちでオリジナルの広告特集を提案し、賛同してくれる複数のスポンサーを募る広告があります。トレンドを察知し、広告主が伝えたい思いを形にすることは、マーケティング局の大きな役割。イベント連動型の広告もあり、学生の就職活動を支援する「長野県就活ナビ」なども手掛けています。野球BCリーグの信濃グランセローズ、サッカーの松本山雅FC、AC長野パルセイロといった信州を拠点に活躍するプロチームを支援するスポーツマーケティングに関する取り組みにも力を入れています。
販売局の仕事は、販売店との取引関係を円滑にし、販売店をバックアップしながら、信毎の読者を増やすよう努めることです。県内約160の新聞販売店と連携し、店主と信頼関係を築きながら、効果的な営業方法を一緒に考え、シェア拡大を図ります。信毎をPRするため、テレビCMを制作したり、販売促進イベントを企画したりもします。
事業局は、新聞社ならではの総合力を生かして様々なイベントを展開しています。例えば、毎年4月に長野市で開催する「長野マラソン」、松本市で開く「松本マラソン」は、1万人前後が参加する大きなイベントです。そのほかにも、大相撲巡業などのスポーツ大会、展覧会、講演会など、多種多様なイベントを開催し、長野県の文化、芸術、スポーツの発展に貢献しています。企画立案から実施に至る手続き、収支の管理、宣伝広報、当日の運営まで、時にはプロデューサー、時には裏方役もこなしながら、地域文化の振興に努めています。
メディア局は、デジタルメディアの企画開発に取り組んでいます。「信濃毎日新聞デジタル」は、県内外のニュース速報をはじめ、山岳や温泉、イベントなど長野県ならではの多彩なジャンルを網羅。記事・紙面データベースは1995年以降の記事を蓄積、1873年の創刊以降の紙面も検索できます。このほか、地域の活字文化を担う各種出版物も多彩に発行しています。
製作部門はWeb・システム分野を担う「メディアエンジニア職」と、紙面印刷を担う「印刷職」に分かれ、それぞれ情報システム局と印刷局に所属します。
情報システム局は新聞制作にかかわるコンピューターシステムの開発や社内の情報システムを管理運用しています。現在の新聞編集制作システム「コスモスⅣ」は、最新のITを駆使して新聞制作の広範な分野に人工知能(AI)を導入。AIを活用した記事自動要約技術は、2018年度の新聞協会賞(経営・業務部門)を受賞しました。スマートフォンによる記事や写真の送信も可能で、現場での取材に活用しています。
紙面の印刷を担うのが印刷局。長野市と塩尻市にある製作センターは、40ページを同時にカラーで刷ることができる超高速輪転機を備えた最新鋭の印刷工場です。オペレーターはコンピューター制御の輪転機を操作し、色合いが美しく、文字も鮮明な信毎の紙面を印刷しています。